近頃「LGBT法案」なる単語を耳にしました。
ですが、そもそもLGBTという単語を聴くのはもっぱらテレビや新聞などのメディアからだけであり、誰かと議論になった覚えはありません。
そこで、今回は私が考えるLGBTについての議論が進まない理由を語ってみようと思います。
…すでに全国1万人以上のブロガーが記事にしてそうなものですけれど。
まずLGBTとは何か?
知っている人は知っている。
知らない人は知らない。
ということで、まずはLGBTとは何なのかというところから確認してみましょう。
Lesbian:レズビアン(女性の同性愛者)
Gay:ゲイ(男性の同性愛者)
Bisexual:バイセクシュアル(両性愛者)
Transgender:トランスジェンダー(性別と心が一致していない)
つまり、LGBTとは「女性の同性愛者、男性の同性愛者、両性愛者、性別と心が一致していないトランスジェンダー」、その4つの言葉をまとめた略語です。
「LGBTね、はいはい、聴いたことある」
これは私自身がそうなのですが、LGBTが同性愛やトランスジェンダー(性同一性障害なのかは分かりません)関係の話なんだなということは分かるのです。
ですが、それ以上のことは分かりません。
LGBTについての議論が進まない理由
理由① LGBTが何なのか分からない
そうなんですよね。例えば地球温暖化問題と言われれば学校で教えられた(はず)のでどのような問題であるのかが分かるのですが、LGBTについては教えられていないのでLGBTが内包する問題がどのようなものであるのかが分からないのです。
これは以前に記事にしたSDGsについても同様の話です。
もし「SDGs=エコロジー」と考えているのであれば、それは間違いです。
もちろん、SDGsの中にはエコロジーが関与する目標も存在しますが、SDGsとは「持続可能な開発目標」であり、その中では「17の目標」が掲げられています。
なので、「SDGsについて話そうぜ!」と言われても、具体的にどの目標について話すのかを言ってもらえないと何について話したいのかが分かりません。
LGBTもそれと同じことです。
前述のとおり、レズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(性別と心が一致していない)を1つにまとめた略語がLGBTです。
特に、LGBは性的指向であるのに対して、Tは生活レベルで精神的な苦痛を抱えているかもしれない問題です。
(よく知らないため、間違っていたら申し訳ありません)
そのため、LGBはともかくとしても、LGBTと一括りにするのは議論をするうえで障害にしかならないと思います。
もし本当にLGBTについて真剣に考えて欲しいと望むのであれば、まずは知らない人にも伝わりやすいように伝え方を精査した方が良いと思います。
…SDGsについても似たような発言をした気がしますね。
理由② 身近にLGBTの人がいないため、具体的にどのような問題を抱えているのか、また問題をどう解決したいのかが分からない。
「地球のどこかにいる人が貧困で困っているので寄付で支援しましょう」と言われても、「自分の生活さえままならないのに、知らない誰かを助けている余裕なんてないよ」と返したくなる人もいるでしょう。
特定の個人にとって、知らない誰かが抱えている問題の解決優先度は低いです。
それよりは自分や、家族、身近にいる人たちなどの生活を豊かにしたいと考えるのが生物としての本能でしょう。
そして、身近にLやGやBやTの人がいないと、実生活レベルでの困った話を知る機会もないため、彼らがどのような問題を抱えているのかが分かりません。
当然のことですが、問題が分からなければ解法を編み出すこともできませんね。
なので、LGBTについての周知を広げたければ、
①人口を占めるLGBTの人の割合を増やす
②前述のとおり、LGBTをそれぞれの属性に分ける
…などの方法を取ることになるかと思います。
現実的に考えればと言いますか、前者は個々人の指向に依存するため、普通に考えれば後者の方法で分かりやすくしてから周知していくのが良いと思いますが。
また、LGBTの人たちが抱える何かしらの問題については、社会全体を急激に変革しようとするのは難しいと思いますので、まずは自分の交流範囲にいる人たちに理解を求めるところから始めれば良いのではないでしょうか?
(すでにそうしているのかもしれませんが)
周囲からの協力が得られれば個人個人が抱える問題は軽減できるでしょうし、それが塵も積もれば山となる理論で社会全体にも浸透していくと思います。
これをもっと分かりやすく例えるならば、
いきなり社長室に突撃して意義を申し立てるよりも、同じ部署の人たちに見解を共有するところから始めて、部署全体の合意を取れてから課長を通して社長に意見を伝えてもらう。
このようなアプローチを踏んだ方が社長を説得しやすいのではないかという話です。
まとめ
LGBTについての議論が進まない理由とは?
①多くの人はLGBTに詳しくない。
②LGBTは複数の属性が混ざっていて問題を把握しづらい。
どうしたらLGBTについての議論が進むのか?
①LGBTを分解して伝える。
特にT(トランスジェンダー)は性的指向の問題ではない(あるいはそういった問題も抱えているが、それよりも優先順位の高い問題を抱えている?)ため、せめてLGBとTだけでも分別した方が良いのではないでしょうか?
②まずは身近にいる人たちに困っていることを相談するところから始める。
結局のところ、個々人にとって一番重要なのは周辺の人々を協力を得られるかどうかなので、まずは身近なところにアプローチをかけるのが良いのではないでしょうか?
まぁ、すでにそのステップは終わっているからこその「LGBT法案」なのかもしれませんが。
ちなみに今更ではありますが、LGBT法案についてはその言葉を聴いた以上のことを知らないため、その内容については特に触れません。あしからず。