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どこかで聞いたことがある【SDGs】とは? サステナブル(持続可能)という曖昧さ

どこかで聞いたことがある【SDGs】とは? サステナブル(持続可能)という曖昧さのアイキャッチ画像

 

先日の記事(↓)でちょっとだけ名前を出した【SDGs】

 

そのときはSDGsのことを――おそらくサスティナブルなんとかかんとかで、要は「持続可能な社会を作ろう!」的な標語だと思いますけれど――と話していました。

 

そんなことがあったためか、今回はサステナブルに言及してみようと思い立ちました。

 

構成としては以下のとおりです。

 記事前半:サステナブルについての考え

 記事後半:SDGsについて

SDGsについて知りたいだけの場合は目次を使ってジャンプしてください。

 

 

サステナブル(持続可能な)とは?

 

サステナブルは日本語に訳すと持続可能なという意味です。

 

持続可能とは「続けることができる」こと。

 

他の言い方をすれば――続けられる、存続できる、継続できる、維持できる――などでしょうか。

 

ちなみにサステナビリティだと持続可能性という意味になります。工学系の分野ではこちらの単語で使われることの方が多いかもしれません。サステナビリティは対象物がどれだけ持続可能かを評価・議論するときなどに使いますね。「その方法だとサステナビリティが失われてしまう」「こっちの方がサステナビリティが高い」みたいな感じです。

 

持続可能については論点の幅が非常に広く、複雑です。

 

考えなければならないことがとても多く、さまざまな視点から複合的に物事を見つめられる視野の広さも必要になります。

 

その中では、例えばフレキシブルについても考慮されて然るべきでしょう。

 

フレキシビル(柔軟性)とは?

 

フレキシブルは日本語に訳すと柔軟性があるという意味です。(私的には変容可能なと言った方が好みです。そっちの方が概念としての幅が広いですし。)

 

サステナブルと同時に出てくると少しややこしいかもしれませんが、意味はまったく違います。

 

柔軟性を状況で言い表すなら「臨機応変に対応できること」、物体的に言い表すなら「スライム」や「ヘドロ」です。

 

ちなみにフレキシビリティになると変容可能性という意味になります。例えば、2つの子供部屋の間を壁にするか、引き戸にするか? 引き戸にすると音や光は漏れますし、開閉できてしまうためプライバシー性は低くなります。その代わり、引き戸を開ければ部屋が広くなりますので変容可能性は高いです。このように、状況の変化に対応しやすければフレキシビリティが高い、対応しにくければフレキシビリティが低いと言えます。造り付けの家具もフレキシビリティが低いですね。また、コンクリートはフレキシビリティが低く、セメント(生コンクリート)はフレキシビリティが高いです。

 

サステナブルの中のフレキシビル

 

サステナブル(持続可能)について考えるということは、必然的に長期的な時間の推移についても考えることになります。

 

人は時間の流れの中で歳を取りますし、通う先も、身体機能も、あらゆる物事が変わっていきます。不変ということはあり得ません。

 

昨日と明日はまったく異なる世界なのです。

 

ともすれば、その中で起こり得る状況の変化も考慮するべきでしょう。

 

つまり、サステナブル(持続可能)な計画を立てるのであれば、その中でフレキシブル(柔軟性)についても検討しておく必要があります。

 

サステナブル(持続可能な)という曖昧さ

 

さて、知見が深まったところで本題です。

 

持続可能性(サステナビリティ)について語るならば、いつ(When)を目標にするかという点もとても重要です。

 

  • 10年後も持続していることを目標とするのか。
  • 100年後も持続していることを目標とするのか。
  • 1000年後も持続していることを目標とするのか。

 

当然、人の寿命では1000年も生きることはできませんし、1000年も経てば文明も文化も国家体制も、ありとあらゆるものが様変わりしてしまっていることでしょう。1000年後のことを予測できる人なんていないはずです。

 

 

 

また、何を(What)どれだけ(How)優先的に持続させるのか

 

例えば、

  • 今と同じ生活水準を持続させたうえで地球環境を持続させるのか。
  • 今の生活水準を下げてでも、地球環境を持続させるのか。

 

現実的に考えれば、極論には走らず、全体を俯瞰してバランスよく、最善を目指すようにするのだと思います。

 

 

 

しかし、ここでもしも目標が明確に定まっていないと――

 

A「サステナブルって大事だよな!」

B「それは人類のため? 動物のため? 地球のため?」

A「えっと……地球のため?」

C「いや、地球という資源を守ることで、人類を永らえさせるためじゃない?」

B「なるほど。ちなみにそれは生活水準を犠牲にするレベル? それとも生活水準は下げないくらい? スマホがない時代に逆行することを許容するレベル?」

A「お、おう。難しいことを聴くなぁ……とりあえずYoutubeを見れなくなるのは困る」

C「そうだなぁ……地球のことを考えたら、生活への影響もある程度は受け入れるべきだろうね。さすがに衣服の生産に石油を使わないとまで言い出すつもりはないけれど」

D「はあぁああああっ!? 石油を使うとか地球に優しくないんですけどぉおおおおぉおおおお!?」

C「……お前が着てるそれは何だよ」

B「持続可能な社会を考えるうえでは、有限な資源をどうするかってのも重要な問題だからな。もしも「永く続く」ことを目的にするのであれば、車も電車も飛行機も使わず、徒歩圏内で生活し、コンピューターを使わない働き方を突き詰めるべきじゃないか?」

A「そこまで行っちゃうと困るって!」

D「サステナブルはトレンド! トレンドとは正義! 絶対にやるぞぉおおおお!」

 

――といった風に、非常に混沌とした討論(?)になることでしょう。

(自分で書いておいてなんですが……A以外はヤバいやつですね!)

 

ですから、標語を掲げる際は、目標をどこに据えるのかも明確に示して欲しいものです。

 

ちなみに1ヶ月前の私も同意見だそうです。

 

そんな曖昧極まるサステナブルがこれからどうなっていくのか、実に見物ですね。

 

……見物ですか?

 

SDGsについて

 

さて、無駄にいろいろと書いてきましたが、現在話題になっている
SDGs(持続可能な開発目標)とはどのようなものなのでしょうか?

 

SDGsとは?

 

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs) の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省  

 

簡潔にまとめると――

 

2030年までに17の目標を達成することを目指す国際目標

 

――だそうです。

 

期限と目標が明確に定まっているのは良いのではないでしょうか。

 

ただ、ゴールが「17」、ターゲットが「169」もあるせいで、SDGsと一言に言っても何の話をしているのか分かりづらく、積極的に調べている人以外の理解は得にくいのが実態でしょうね。

 

輪郭はぼんやりとしていますし、具体的な目標や実行することを調べるのは億劫で仕方がありません。

 

……ですから、私が人柱となりましょう。

 

【SDGs】17のゴールはどのような目標なのか?

 

SDGsの17のゴールをまとめた画像

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも 経済成長
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを [持続可能な都市]
  12. つくる責任 つかう責任 [持続可能な消費と生産]
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう [海洋資源]
  15. 陸の豊かさを守ろう [陸上資源]
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう [実施手段]

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/SDGs_pamphlet.pdf  

 

マスメディアの影響なのか、私の中では「SDGs=エロコジー」という印象があったのですが、こうして見ると実はエコロジーだけでなく、もっと幅広い問題を取り扱っていることが分かります。

 

サステナブル(持続可能な)という単語が頭にあるために意識がそちらばかりに行っていましたが、実際にはデベロップメント(開発)の方が主題のようですね。

 

17のゴールを大きくまとめると、
人道支援/基本的人権資源保護経済や産業 などですか。

 

……良い内容じゃないですか。

 

日本はインフラや社会基盤が比較的整っている国ですので、問題の1/3ほどは取り組まずとも達成できているのかもしれません。しかし、産業や経済、貧困問題など、目標に挙げられたような問題を抱えていることもたしかだと思います。

 

ただ、この内容を【SDGs】の一言でまとめるのはやはり無理があると思います。

 

マスメディアなどは【SDGs】の中の1つ1つの内容について分かりやすく展開した方が良いのではないでしょうか? そうすることで、より多くの人々に世界や国内が抱えている問題を伝えることができるはずです。

 

日本国内のSDGs実施指針「SDGsアクションプラン」

 

最後に日本国内で行われている or 行う予定のアクションプランについて、一部抜粋してみました。詳細を知りたい場合は各々で調べてみてください。

 

  • グローバルヘルス戦略
  • 女性活躍/男女共同参画
  • 子どもの貧困対策/子育て世代視点での政策
  • デジタル田園都市国家構想
  • 脱炭素化/デジタル化推進
  • クリーンエネルギー戦略
  • 海洋プラスチックごみ対策
  • SDGsの達成に資する優れた取り組みを行う企業・団体を「ジャパンSDGsアワード」で表彰
  • 自治体によるSDGsの達成に向けた取り組みを公募し、資金的に支援

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/sdgs_gaiyou_202206.pdf  

 

今回の記事は以上です。

SDGsが取り扱っている問題の幅が広いことを知れたのは収穫でした。